旅する絵描き はしのさん【インタビュー】

こんにちは。いちかわともや(@tomochan8282)です。

 

旅する絵描き、はしのさんにインタビューをさせていただきました!

 

絵描きと旅人を両立したライフスタイルを実践しながら、吸い込まれるような美しい作品を生み出し続けているはしのさん。絵やライフスタイルについての哲学をたっぷりと伺いました。

 

はしのさんの活動の軌跡ははコチラ↓↓

@hashino_no





◆もくじ




旅する絵描き はしのさん【インタビュー】

アーティストとビジネス

はしのさんは今、日本にいらっしゃるんですか?

 

はい。この時期はだいたい日本にいますね。年に3回以上は海外に行くんですよ。去年は6回行ってました。

 

すごいなぁ。Twitterのプロフィール欄を見たんですけど、香港に法人があるんですか?

 

香港にある法人のエージェントで働いていて、そこの関係で海外に行っていますね。

 

アーティストの方って、お金をやりくりしながらやっていくのがすごく難しい職業だと思うんです。

 

でもはしのさんは、作品づくりもビジネスもうまくやられている印象を持ちました。

 

アーティストの悩みと言うか、私もそれをやりたいがために香港の仕事を見つけたっていう感じでした。

 

そこでは、売り方を学ぶと言うか、自分の活動をしつつ、生活基盤も豊かにしていくっていう感じですね。

 

はしのさんも、マネタイズの方法が分からずに苦労をしていた時期はあったんですか?

 

最初は全然わからなかったです。私は好奇心が強いので、いろんなことをやっていく中で、今の香港の仕事に出会いました。

 

もともと絵描きは趣味でやっていたんですが、趣味でやっていた絵が勝手に売れていくようになった。そんな感覚ですね。

 

勝手に売れ始めたっていう感覚だったんですね。自分で売り込んだんじゃなくて。

 

そうですね。置いておいたら、描いてくださいって声をいただくようになって。以前描いていた絵は、今描いているものとかなり違うんですよ。

 

ティオくんみたいな絵じゃないんですね。

 

 

ありがとうございます。同じような感じなんですけど、知っている方から見たらすごい変わったよねっていう。表現したいことが明確になったことが大きいですね。

 

香港の仕事をきっかけに、自分のあり方が変わって、今のような絵の依頼をいただくようになったっていう感じですね。

 

ビジネスとして、回っているんですね!

 

そうですね。ありがたいです。

 

カンボジア

 

はしのさんは今、休学中なんですか?

 

今は、卒業しています。

 

休学されている間に、香港に行ったり、色々と行動をされていたんですね。

 

そうですね。休学をする前から、仕事にはちょくちょく取り組んでいたんですけど、本腰を入れたかったので、わざと留年しました。

 

何年生の時だったんですか?留年をしたのは。

 

4年の後期ですね。

 

ギリギリだったんですね!

 

一単位だけわざと落としました。大迷惑なことしました。笑

 

最高じゃないですか。はしのさんは、国立大学の教育学部ご出身なんですよね。学科はどちらだったんですか?

 

社会教育でしたね。

 

教育実習も行ったんですか?

 

行きましたね。教員免許も持ってます。

 

ちょっと教師は違うなって瞬間があったんですか?

 

初めから教師になる気はなかったですね。

 

初めからだったんですか。

 

そうなんです。教育学部を選んだ理由も、教育に興味があるって訳ではなくて、大学に興味があるわけでもなかったんです。

 

だけど、これから人生どうしようかなって高校生の時に考えた時に、人と違うことをしたいっていうのがすごくあったんです。

 

私が所属をしていたところは、教育を学ぶというよりは、自分の内側を知るみたいな作業が多かったですね。

 

ハンセン病の病院にお邪魔をさせてもらって、対話したり。また、パキスタンに行ったりとか。フィールドに出て社会問題とかいろんなものに触れて、自分を知っていくみたいな。そういうことが個人的には面白いなと思いました。

 

なるほど。人と違うことができそうだなと。そういう感覚だったんですね。はしのさんは、わずか15歳の時にカンボジアに行かれているんですよね。

15歳の時に、初めて海外に行けるきっかけというのがあって、行ってみたい!って思ったんです。それまでは海外なんて考えてもいなかったですね。

 

でも知らないことに対して、すごく興味があったから、行ってみたいって思いました。

 

なんでカンボジアだったんですか?

 

スタディーツアーですね。行き先が単純にカンボジアでした。スタディーツアーの担当の先生がカンボジアにご縁のある方で。

 

カンボジアの孤児院みたいなところでしたっけ?

 

そうですね!孤児院には毎年行っています。

カンボジアに初めて行った時、どんな感覚でした?

 

衝撃でしたねー。初めての海外って言うだけで色々あったんですけど、物乞いをしている女の子の映像が、今でもすごく残っていますね。そういうのを見て本当に違うんだなーと思って。

 

自分の中にいろんな疑問が湧いたと言うか、何を疑問に思っているのかもわからない疑問もありました。その時からですね。すごく世界に対する興味が出てきました。

 

物心ついたときから

 

大学を卒業してどれくらいになるんですか?

 

まだ二日目です。

 

なんと!今年ご卒業だったんですね。おめでとうございます。

 

ありがとうございます!

 

大学に入った時は、すでに絵を描いていたんですか?

 

ずっと描いていましたね。物心ついたときから描いています。紙とペンがあれば、おとなしくなるいい子でした。

 

普通の水彩絵の具使っているんですよね。

 

はい。

 

さくらなんとかでしたっけ?

 

あーそうです!さくらなんとかです。

 

 

上から撮影しているメイキング画像も見せてもらったんですけど、頭の中に最初から設計図があるんですか?それとも描きながら発見していく感じなんですか?

 

 

だいたいのイメージはあるんですけど、描いていくうちに、こっちの方がいい。こっちにしようみたいな。画面で遊ぶ感じですね。こっちのが綺麗だなみたいな。

 

そうかー。そうすると、自分でも想像していなかったようなものが出来上がっちゃうこともあるわけですね!

 

ありますね!

 

水とか星とか、めちゃくちゃ綺麗ですよね。はしのさんの絵は、青っていうイメージです。

 

そうですね。なんだか青しか使わないって言う。私もわかんないんですよね。なんで青ばかりを使うのか。

 

意識しているわけじゃなかったんですね。

 

そうなんです。

 

正しい学び方をする

 

6月にまた、マレーシアに行ってきます。

今はマレーシアがブームなんですか?

 

マレーシアでイベントみたいなのがあるんですよ。香港の仕事のイベントがあって。メンバーがみんな集まってくる感じですね。そのイベントに参加をすることが、私の成長みたいになっていて。

 

変態しか集まらないところなんですけど、それがすごく面白くて。私よりも年上の方ばかりなんですけど、こんなにも世界にはたくさんの旅人がいるんだなって。

 

変態の仲間たちがいらっしゃるんですね。皆さんアーティストなんですか?

 

皆さんそれぞれ確立しているものがあって。自分の人生をすごく上手く表現できる人達っていう感じですね。

 

自分で人生の舵を切っているっていう感じなんですね。大学時代の友人は企業に就職をしたり先生になる方が多いのでは?

 

そうですね。

 

はしのさんはマイノリティーですね。

 

そのうち時代が追いついてくると思います。笑

 

先行っちゃってるんですよね。

 

就職して何が待っているんだろうって、思っちゃうんですよね。トモヤさんは今フリーランスなんですか?

 

ホテルの仕事をしていて、それ以外の時間でエンジニアをやっています。

 

人の動きの少ない時間に、自分が動けるライフスタイルを模索していた時に、今のホテルの仕事を見つけて。朝は早いんですが、お昼の3時には終わるんですよ。そのあとパソコン使った仕事に毎日取り組んでいます。

 

後々はもっと自由にって感じですか?

 

そうですね。

 

場所を自分で選べる働き方というのは、すごく可能性があると思いますね。

 

はしのさんは、あまり休みと仕事の区別はない感じですよね。

 

そうですね。

 

下手すると一日中仕事をしちゃうので、ちょっとまずいなって思ってます。

 

月にどれくらいのペースで絵を描くんですか?

 

あまり枚数は描かないんですよ。本腰を入れようと思うと、1枚にすっごく注力をするので。乗ってる時と乗らない時もあって、調子のいい時は、一週間に3枚とか。

 

朝方と夜型、どっちなんですか?

 

朝方にしたいです。夜型なので最近頑張って5時に起きているんです。朝の方が気持ちがいいですよね!あ、弟が来ました。トモヤさんだよ!

 

こんにちは!顔そっくりですね!何歳ですか?

 

 

3歳?お兄さんもね、むかし、3歳だったんだよ。

 

 😆 笑 😆 

 

なんかめちゃくちゃ理想的な生活ですよね!地元の家族とも一緒に過ごせて、年に何回か海外にも行くことができて。

 

そうですね。ありがたいですね。

 

はしのさんみたいな生活を実現させたい人って、めちゃくちゃ多いと思うんですよ。でもそれができている人って、ほんの僅かだと思うんです。それがうまくいっている秘訣って何だと思いますか?

 

正しい学び方をするっていうことじゃないですかね。私もまだ全然道半ばなのですが、楽しく学んで、正しく努力をして積み重ねていけば、たどり着ける場所があるんじゃないのかなと。

 

トモヤさんもそうですけど、ホテルの仕事をしながらエンジニアの仕事をして、少しずつ自分の理想のスタイルにシフトしていくのって、正しい方法だと思うんです。

 

偉そうに申し訳ないんですが、そういう自分のやりたいことをビシッと見つけて、どういうルートを辿っていけばいいのかを知る。ルートを知っている人をまず見つける。

 

ほんとそう思いますね。実現している人から直接教わるのが一番ですよね。

 

だと思いますね。自分で考えても何も生まれてこないと思うので。

 

そういう人を見つけるということが、一番重要かもしれないですね。はしのさんにとっての、師匠みたいな方のお話を伺ってもいいですか?

 

その方はパーマネントトラベラーっていう形なんですけど、ずっと旅をしながら生きていくっていうライフスタイルを実現されている方です。優先順位をつけるのがすごくうまいですね。

 

歩き出す前に、自分がどの方向に行けばいいのかという判断が正確だから、正しい努力をしてどんどん先に行っちゃう感じですね。とても謙虚です。

 

その方から教わったことで、一番衝撃的だったものは何でしたか?

 

成功っていうのは、才能とか遺伝子とか、先天的なものでは決まらない。自分の身を置く環境とかで決まるんだよって。

 

私達って普通に日本語話せるじゃないですか。それは日本語を話せる人たちの環境にいるから話せるわけであって。それと同じで、ビジネス的な成功を目指す人は、ビジネスを正しくやっている人たちがいる環境に身を置いて、ちゃんと積み重ねて継続していけば成功できるんですよって。

 

正しい方法でやり続けた人が勝つよねって。それはすごく響きましたね。

 

ドイツ生まれのオープンカー

 

最近いただいたお仕事で、ものですごく難しかったのが、車の絵を描くというもので。ドイツの空気に溶け込んだ車の絵が欲しいという依頼だったんですけど、これがすっごく難しくて。

 

車って、ある意味では無機物じゃないですか。

 

無機物ですね。

 

ところがその方にとってはとても大事な車だということで、その感覚を自分に落とし込むのに苦労しました。

 

正直、あまり車には詳しくないので…否定しているわけではなくて、車を愛する気持ちをどう絵にしようか。

 

ドイツにも行ったことがないので、自分の中になかった2つの概念を表現するのに、試行錯誤でした。

 

もう納品はされたんですか?

 

まだなんですが、やっと見えてきましたね。

 

無機物だったものを自分の土俵に持って来れたんですね。解決策はどんな感じで見えてきたんですか?

 

実際に見たり感じたものじゃないと描けないところがあって、ちょっと持ってきてもいいですか?まだ手直しが必要なんですけど。

 

 

すごい!オープンカーですね!

 

はい。ドイツ生まれのオープンカーで、ドイツのどこかの村なんですけど。ドイツの映像を見たり言葉を取り入れたら浮かんできたと言うか。

 

イメージを自分の中に入れたら、かけるようになったんですね!

 

もうパンパンに入れないと。

 

動画とか、結構見たんですか?

 

かなり見ましたね!ドイツに詳しくなりましたよ!

 

やはり一枚の絵を描くためには、相当な情報収集が必要になってくるんですね。

 

そうですね。

 

そういう依頼をいただけるからこそ、自分の視界が広がるっていうか。ありがたいなぁと思いながら、苦しんで描いていました。

 

仕事であったからこそ、車に取り組むきっかけを得たわけですね!

 

仕事ってそういうもんじゃないですか?

 

そうですね。え、こんなんやるの?っていうことの繰り返しですからね、仕事は。建物とかそっちの方向からも依頼がくるかもしれないですね。建築物とか。

 

依頼が来たら頑張ります!

 

Twitter

 

お仕事はどういう方が依頼をしてくるんですか?

 

ほとんど個人の方ですね。

 

香港の会社経由で来たお仕事じゃなかったんですね。

 

全然全然。SNSとかで声をかけてもらったり。

 

SNSからも来るんですか!

 

SNSが多いですね。リアルな知人友人に次いで。

 

はしのさんはTwitterにも、結構力を入れて取り組まれていますもんね。

 

そうですね!すごく面白くて。自分の仕事にもなりますしね。

 

どのくらい前からやってるんですか、Twitterは?

 

Twitter自体は高校生の時からですね。ビジネス目的じゃないですよ。個人で使うためにアカウントを持っていたくらいで。

 

力を入れ始めたのは、香港の仕事を始めてからですね。一年半前くらいからです。面白くないですか、SNSって?

 

面白いですね。自分の考えや、取り組んだことをアウトプットする場があるって、すごくいいことですね!

 

人と繋がれたりとか、今日だって繋がってるじゃないですか!そういうのが面白いなって思って。

 

これはちょっと気持ち悪いかもしれないんですけど、人間心理が見えると言うか。これで「いいね」つくんだーみたいな。こんなことが面白いんだーとかありますね。

 

人間の毒もたくさん飛び交ってますよね。普段言えないことでもTwitterなら本音って言えちゃいますからね。

 

 

豊かになれるきっかけがあるのに

 

香港に滞在することもあるんですか?

 

滞在はしないです。イベントの集まりがあれば行くっていう感じですね。

 

アーティストの集まりっていうのがあるんですよね。

 

アーティストじゃなくても、いろんな人がアーティストになっていくって感じですかね。普通の子育て主婦の方とか、プログラマーの方もいます。

 

いろんな人がいて、その中でビジネススキルを学びつつ、経済の基盤を作りつつ、個人の力を伸ばして行きましょうって。集団で集まった知識とかを共有しながら、より伸ばしていく感じですね。

 

まさにマーケティングを学ぶコミュニティなんですね。自分で売るための方法というか、学問という感じですかね。

 

その言葉いいですね。

 

SNSってすごく可能性があるじゃないですか。いろんなところに豊かになれるきっかけがあるのに、会社へ行って1日が終わる、それでいいのかなって個人的には思いますね。

 

言葉で言うのは簡単なので、自分のライフスタイルを変えていって、こういう生き方もあるんだよっていうのを、与えられる人間になりたいなーって。

 

完璧主義

 

はしのさんは自分のライフスタイルに対して、すごくこだわりを持っている感じですね。

 

そうですね。人と違うことをしたいです。

 

子供の時からそういう感じだったんですか?

 

いえ。かなり前へ倣えの性格でしたよ。子供の時から、人の気がつかない部分を見つけてとても嬉しいみたいなことはありましたね。わりと優等生タイプでした。

 

優等生タイプだったんですか!

 

先生の言うことはよーく聞いて。

 

学級委員長とかもやってたんですか?

 

やっていましたねぇ。100点が大好きでした。

 

100点取らないと親に怒られたりとかしてたんですか?

 

それはなかったですね。全然怒られないです。

 

自分が100点取らないと納得できない感じだったんですね。完璧主義ですか?

 

完璧主義なんですよ!最近それを、脱しよう脱しようって頑張っています。

 

はっはっは!完璧主義なんですねー!

 

トモヤさんはどうですか?

 

むっちゃテキトーですね。笑 でも、ある時までは結構、完璧主義だったかもです。

 

何かきっかけがあったんですか?

 

やっぱりタイで挫折したことかなー。

 

3年半ぐらい前なんですけどね、海外就職したんですよ、バンコクで。大手人材系の会社で、自分の能力をはるかに超えた仕事に直面しまして。

 

タイに進出している日系の会社さんに現地のタイ人を紹介するっていう。ほんといろんな業界があったんですよ。金融だったり製造業だったり、デザイン系の会社さんにもお邪魔しました。

 

そこで人事の方にインタビューをして、必要な人材を紹介するっていう仕事だったんですよ。ところが、自分の処理できるスピードをはるかに超えるスピードで仕事をこなさなければならなくて、英語どころか日本語の専門用語すら分からない。俺、全然ダメじゃんって。

 

それまでもいろんな事を経験してきて自信も持っていたし、自分に対する期待が高かった分、落ち込みましたね。これは自分にとって大きな転換点になりました。

 

いいですね。そういう大きな出来事って。

 

いやーショックでしたよ、その時はね。

 

だから新しいことを始めて1ヶ月2ヶ月なんて出来なくて当たり前なんだから、もっとテキトーに続けていればよかったんですよ。そうすれば、そのうち出来るようになるでしょ!みたいなね。そういう考え方になりましたよね。

 

だから今もエンジニアの仕事やってますけどね、1年目で30万とか50万円とか絶対稼ぐんだ!とかじゃなくて、とりあえず続けること。毎日積み上げていくような感じでね。少しずつ少しずつ。そういう感覚でやってますかね、今は。

 

私も見習って完璧主義はやめようと思います。

 

まぁねぇ。あんまりテキトーすぎてもいけませんけどね。

 

実はこのインタビューも、完璧にしたがる自分がいるので。

 

はっはっは!

 

まずいなーって。

 

ゆるい感じでね。インタビューは会話の中から拾ったもの編集してまとめていきますので。

 

こんな感じなんだーと思いました!完璧主義は得しないですね。

 

どうなんでしょうね。今まで大きな挫折ってありました?

 

ないです。だいたい上手くいってしまっているので。良いことなんですけどね。高校受験とか大学受験とか。仕事はまだまだこれからって感じなんですけど、大きな挫折はないですね。

 

メンタルが強いのかもしれませんね。

 

どうなんですかね。挫折って何ですかね?

 

もう駄目かもしれないっていうくらい、落ち込むこと。

 

朝起きれなくて、なんで生きているんだろうみたいな感じになった事はありましたね。去年ですかね。

 

 

仕事始めて必死に結果出したいって、私は馬鹿正直なところがあるので、死ぬ気で一度やってみようっていうことがあって。睡眠時間2、3時間の中で、十何時間ずっと仕事をしているみたいなことをやっていて。

 

 

一週間やってみて、すごく疲れ切ったというか、起き上がれなくなりましたね。

 

はしのさんは、あまり自分でブレーキをかけない感じですか?

 

力の抜きどころが分かんなくて。こういうフランクに話すような場でも、ピシッとしたがる自分がいるので。どこで休んでいいのか、休み方を知らないですね。

 

それが重ねに重なって一気にドーンと落ちるみたいなことはあります。

 

なるほどな。

 

改善点ですよ。どう休んでいますか?

 

いっつも休んでますよ。ずっと肩の力抜けていますね。リラックスしてます。

 

リラックスしている時が、一番パフォーマンスがいいってことを体感的に分かっているので、すごく抜けていますね。間違えてもしょうがないや!とか、次上手くいけばいいや!って。そんな感じですね。

 

やっぱり挫折をしたことが大きいんですか?

 

そうですね。自分に期待をしすぎると、それが思い通りいかなかった時に落ち込みますよね。なので、テキトーなのは楽ですね。

 

私は社会人経験が少ないので、どうしても自分に期待しすぎるところもありますね。

 

期待を測り間違ったとしても、そこから学べばいいやって。

 

でも肩の力が抜けている大人の方を見ると、すごいなって思ったりしますね。

 

美しいもの

 

お金持ちになりたいっていうのはありますか?

 

たくさんのお金が欲しいわけではないですね。ただ自分のやりたいことをやるためのお金が欲しい。

 

ずっと絵を描き続けていたい?

 

そうですね。絵を描いて生きていきたいですね。

 

描かないと生きていけないので。

 

絵を描かないと、どうなっちゃうんですか?

 

描かないと鬱になります。コミュニケーションの手段なんですよ、私にとっては。

 

自分の中にすごく言いたいけど言えないことがあったりとか、自分が何考えてるのかわからないことを外側に出していく作業をすると、すごく楽になりますね。

 

楽になるんですね。

 

溜まりに溜まってくるとブワッと絵ができたりとか。

容器があって、それが飽和して溢れ出た時に、ブワッと絵ができる感じなんですね。

 

あーそうですそうです!

 

前にインタビューをしたReeさんという方の友達は、絵を描くことはセラピーとおっしゃっていたようです。

 

すごい才能のある人っていうのは自分の身体の中に毒があって、絵を描く作業っていうのは毒を出すためのセラピーなんだと。あーなるほどなぁって思ったんですよ。はしのさんにとっても絵を描くことはセラピーですか?

 

セラピーって言うと、毒を吐き出すみたいなイメージなんですけど、若干違っていて。

 

私のやりたいことの一つに、世界の色々な綺麗な場所に行きたいというのがあって、綺麗な場所って凄い心地よくなるじゃないですか。そういうのを沢山見て表現したいというか。

 

毒っていうよりは、美しいものをたくさん溜めていって、それを表したいっていう感じですね。

 

なるほどなー。

 

景色以外でも、言葉とかあり方なんかも、美しいなって思いますね。

 

世界にある美しいものをたくさん見たい。

 

そうですそうです!一流と呼ばれている方々のあり方とかを身近で学ばせてもらって、ほんと美しいなーって思ったんですよ。極めると、ここまで綺麗なのかと思って。

 

それはすごく自分の中で整理したいものですし、伝えられるものがあるんじゃないかなって。

 

過去の自分に伝えたいですね。

 

過去の自分に。

 

これぐらい希望に満ちてるんだよって。私、中学校の時がすごく辛かったんですけど、そういう時代の自分に、生きていてもいいんだよみたいなメッセージを言いたいんだと思います。

 

なるほどなー。パッと世界が広がった瞬間は、やはり15歳でカンボジアに行った時だった?

 

そうですね。そこが一番大きかった気がします。

 

なんて世界は広いんだと。

 

やばいしか言ってなかったと思います。やばいやばいやばいって。

 

猫と白

 

初めて絵が売れた時は、めちゃくちゃ嬉しかったんじゃないですか?

 

とても嬉しかったです!すごい!お金になった!って。

 

どんな方が買ってくれたんですか?

 

初めて買ってくれたのは母の知人でした。家に絵を飾っているのを見てくれて、これが欲しいって。その時はちっちゃいクジラの絵を描いたんです。

 

はしのさんの絵は動物が多いですよね。ティオ君もそうですし。動物が好きなんですか?

 

動物大好きです。猫と暮らしたいです、将来。

 

猫いいですよねー。うちにもみーちゃんていう猫がいるんですよ。

 

私も昔、みーちゃんって猫飼っていました。

 

マジすか?

 

はい。今はもういなくなっちゃいました。もう歳で。何猫ですか?

 

何猫なんですかね。種類はちょっとわかんないですね。猫ってことしかわかんないです。笑

 

十分だと思います。笑

 

一番好きな色って何なんですか?

 

白。

 

なんと!白だったんですね、意外!青かと思いました。

 

白ってそこから何にでも変えられるじゃないですか。

 

何にでも変えられます。

 

扱いやすいし、光を落とすみたいなことも出来る。そういう役割みたいなのが、好きなのかもしれないです。2番目は青ですかね。

 

2番目が青なんですね。すると浮かぶのは、ギリシャですね!ギリシャは白と青ですからね、国旗が。是非パルテノン神殿に行っていただきたいですね。

 

すごく行きたいですね!自分のレパートリーを増やしたいなと思っていて。最近は東南アジアが多かったので、そういうギリシャとかヨーロッパとかにはすごく行ってみたくて。

 

また新しいアイデアが湧いてきそうですね。

 

そうですね!ワクワクしますね。

 

絵本

 

はしのさんには絵本を作ってくれませんかっていうオファーも結構ありますよね。

 

ありがたいことに、いただきますね。

 

絵本もなんか、すごいの作っちゃいそうですね。

 

絵本描きたいですねー。

 

実は、1回作ったことあるんですよ、大学の授業で。絵本って誰でも描けるじゃないですか。紙に絵を描いて、文字を書けばいいだけなので。でもすごく奥が深いなと思って。

 

売れてる絵本って、作家さんが自分の哲学を持っている。自分の経験というか人生観を解釈して、それを分かりやすく伝えている。だから響く。

 

そういう奥深い絵本が描きたいなって。意味のあることをしたいですね。

 

意味のあること。

 

絵本を描いてくださいとか、個展を開いてくださいとか、いろんなことを言っていただけるので嬉しいんですけど、今の私がどこまでできるんだろうなっていうのがあって。

 

やれば何かしらの形にはなると思うんですけど、まだその時期じゃないかなって。

 

この前イチローさんが引退記者会見で言われたじゃないですか。何気なく階段を登ったことがないって。

 

この言葉がすごく衝撃で、全部の筋肉の動きとか、自分の食べるものとか全てを野球に捧げているその生き方が美しいなーって、すごく思ったんですよね。

 

私もそうなりたいなーって。

 

自分のやることすべてに意味を見出して、積み重ねていきたいということですね。

 

時代性

 

はしのさんの作品にはすごく柔軟さがあると言うか、一番最初のお話でも伺ったんですが、最初から完璧な設計図があるんじゃなくて、やりながら見つけていくみたいな。

 

こだわりも柔軟さも両方持ってる方だなって、完璧な完璧主義ではないなと思いましたね、僕は。

 

完璧な完璧主義って何ですか?

 

絵を描く前から、ほんの1ミリもずれないような明確な設計図があって、そういう絵を描かないと自分が許せないみたいな。そういう意味では表現に余白があるというかね。そんな気がしました。

 

余白ってすごい大事ですよね。私はまだまだ頭でっかちなところがあって、頭だけで理解している部分と言うか、一応体験の中で学んだことに則したいっていう意識でやってるんですけど。

 

あると思うんですよね、頭でっかちな部分が。

 

また変わってくるんでしょうね。これから。

 

お互い楽しみですね。トモヤさんは、どうなっていたいですか?

 

行きたい時にふらっと出かけられる生活っていいですよね。ただ、あまりに自由過ぎてもつまんないなぁっていうのも、旅していた時に感じていたりして。

 

今はホテルっていうコミュニティに所属しながら、自分の仕事も回せているので、理想的っちゃ理想的なんですけどね。でもまた違うタイプのライフスタイルも実践してみたいなーって。

 

今回みたいなことをいっぱいやりたいですね、これから。面白いライフスタイルを送っている方をインタビューして、それを文章にまとめていくみたいな。楽しいですね。

 

それは本当に財産になりますよね。

 

そうですね。そしてふらっと気の向いた時に、好きな場所に行ければもう最高。

 

本当にそういうのが時代性と言うか。AIがどうのこうのって言ってますけど、それは人間にしかできないことですよね。

はしのさん、貴重なお話をありがとうございました!!

 

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