#1トゥシューズペインターReeさん【インタビュー】

こんにちは。いちかわともや(@tomochan8282)です。

 

トゥシューズペイントというアートジャンルを、世界で初めて確立したReeさんにインタビューを行いました。

 

心に湧いてきたアイデアを形にし、世界にまで繋げていった、圧倒的な行動力。そして、試行錯誤の歴史。たっぷりと語っていただきました。

 

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◆もくじ

#1トゥシューズペインターReeさん【インタビュー】

  1.  つま先に絵の具をつけて歩いたら
  2.  オーディションでやってみた
  3.  広い場所でやってみた




#1トゥシューズペインターReeさん【インタビュー】

つま先に絵の具をつけて歩いたら

トゥシューズを履きながら、絵を描いてみようと思った、最初のきっかけは何だったんですか?

 

舞台監督の助手をやっていた時期があって、仕事を始めて半年後くらいからでしたかね。

 

自分が踊っていると、足元に色彩が広がるっていうイメージが、ひたすら降りてくるようになったんです。

 

自然に出てきた感じですか?

 

はい。仕事場に行く途中とかで、そういったイメージが湧いてきて。これはいったい何なんだろうって、すごく不思議だったんです。

 

そして、1年間の舞台監督の助手を経験したあと、ダンスに復帰したんですが、バレエではなく、コンテンポラリーダンスをやってみるのもいいかもしれないって思ったんです。

 

そうなると、トゥシューズがいらなくなるんですね。

 

シューズを履かなくてもいいんですね。

 

そうなんです。家にトゥシューズがいっぱいあったので、 もったいないなーと思って。捨てるのが。何か使えたらいいのにって思って。

 

その時は、舞台監督助手の仕事を退職していた時期だったので、時間がありました。

 

3ヶ月くらい遊び暮らしていたんですが、私の遊び暮らすというのは、ひたすらダンスのレッスンに通って、ひたすら思いついたことをやるというもので。

 

音楽に合わせて絵を描いてみたり、踊り絵師を、真似してやってみるとか。自分の手とか腕に、絵を描きまくって、腕を合わせた時に、模様が重なるようにとか。

 

あとは、雨が降っている時に、ベランダで絵の具を垂らして、雨が降ることで絵の具の色が広がっていくみたいな遊びもやっていましたね。

 

ユニークですね。

 

とにかく思いついたことをすぐやってみる。そういうことを繰り返していて、その中の一つがトゥシューズ。

 

つま先に絵の具をつけて歩いたら、どんな跡がつくのかなぁみたいな。

トゥシューズも遊びの一つとしてやっていたんですね。

 

絵の具をトゥシューズで描くって、結構滑るんですよ。

 

つるんつるん滑るから、むっちゃ怖いなと思って。これはめちゃめちゃ危険だと。こんな危険なことはやらないほうがいいなって。でも、楽しかったんですね。

 

そんなある日、母の家でクリスマスパーティーがあって、何か踊れないのって言われて。その時に、あっ、あれやってみよって。

 

その時にはじめて披露したんですね。

オーディションでやってみた

 

オーディションに持っていったこともありました。とにかくやってみたくて。あっけなく落ちたんですけどね。笑

 

残念な結果だったんですね。

 

はい。どう考えても、そんなの舞台で出来ないですからね。

 

大道芸人とかが、受けに行くオーディションだったんですが、絵の具の持ち込みオッケーだったから、よし持って行くぞって。そして披露したんだけど、一次審査で即落ちました。

 

片付けもすごく大変で。落ちただけでも悔しいのに、片付けにも時間がかかりすぎて。次の審査に受かった人とかが、集まって説明を受けてる中で、私はとなりで片付けを。ガサガサガサ。ガサガサガサって。笑

 

辛い状況ですね。

 

すごく恥ずかしくって。もう耐えられませんでした。ワンワン泣いて帰りましたね。

 

見ている人たちの反応は、どんな感じだったんですか?

 

その時は、つま先で立つのが最高の技だと思っていました。トットットッって。

 

今みたいに、円を描くとかはなかったんですか?

 

そうなんです。思いつかないんです、そんなこと。円をかけるなんて分かんないんですよ。

 

一番最初は点だったんですね。

 

点なんです。

 

それをオーディションでやってみた。

 

はい。そしたら、審査員の人に、それしかできないのって。

 

ダイレクトにそんな感じで言ってくるんですか?

 

審査員はドイツ人でした。性格もきつい感じでしたね。

 

それだけ?って言われて。

 

もっと踊ってって言われて。でも私、その頃即興ダンスができなかったんです。振り付けがないと踊れませんでした。

 

バレエには振り付けがありますからね。

 

そう。10秒ぐらい踊っていたら、はい、終了みたいな。ハハハハハ。

 

厳しいですね。そういう思いもしていたんですね。

 

ダブルの悲しみですよ。

 

それで、家に帰っても悔しさが消えなくて。もう一回絵をでっかく広げて眺めて見たんです。それだけって何だよって。

 

そしたら閃いたんです。あ、線はかけるんだ!って。

 

家に帰って、閃きを得たんですね。

 

半円も描きました。なんだ、円も描けるやんって。でっかい絵の上に寝転がってみたんですよ。

 

ゴロンと。

 

そう。寝てました。そして思ったの。

 

あ、これ、世界行けるかも!って。

 

オーディションに落ちて、気持ち的にはどん底な状態ですよね。

 

そして失意の中、おうちで線を描けることを発見しました。そして寝転がってみた。その時、、

 

あ、これ、世界行けるかも!って??

 

 😆 爆笑 😆 

 

それで母に連絡したんです。

 

トゥシューズペイントの映像をSNSにあげないでって。私、世界行けるかもしれないから、今すぐ消してって。

 

他の人に真似されないように。

 

お母さんに映像を送ってたんですね。ちょっと待ってと。今はまだその時期じゃないよって。

 

そうですね。真似されたくなかったので。

 

未完成の状態で出しちゃうと、例えば、すごい良いチームがあって、 そこが真似しちゃったらさ、自分が一番最初に考えていたのに、悔しいなあと思って。

 

世界行けるかもなのに。

 

いい判断ですね。

広い場所でやってみた

 

そのあと、50人ぐらいのアーティストが集まる、アーティストレジデンスっていうのに参加しました。

 

いろんなオーディションに落ちまくっていたんだけど、唯一それだけ受かりました。一人9平米くらいのスペースを与えられて。仕切られて。

 

BankART Studioて分かりますか?

 

これですね。(http://www.bankart1929.com/)

そのプログラムに参加して、いろんなアーティストの前で披露しました。そしたらみんな面白がって。

 

反応も全然違ったんですね。オーディションの時と。

 

なんなんだこの子はみたいな。

 

その時は、ちっちゃくやっていました。1m×1mみたいな感じで細々とね。

 

そしたら、もっと広い場所でやればいいのにって言われて。そして広い場所に移されて、周りのアーティストの言われるがままに。

 

アイデアをたくさん貰えたんですね。

 

素直にみんなの言うことを聞いて。

 

自分は全然分からなかったからね。アーティストっていうものが。勉強したいって思った。

 

3ヶ月の期間があって、最後の週に発表会がありました。そこで初めて発表したのが5m ×5mでした。

一番最初の25倍になったんですね。どうでしたか?

 

毒がね。身体の中の毒が、全て出たって感じだった。

 

身体内にある悪いものが、踊りながら、飛んでっちゃう感じ?

 

そう。でも怖いのよ。

 

本番の2週間くらい前に、こんなことやっていいのか、本当にできるのかっていう恐怖がすごくて。

 

スタッフさんに辞めますって泣きついて、すごく困らせました。

 

辞めようと。

 

うん。だって怖いんだもん。

 

その怖いと感じたものを、もう少し分解すると。

 

今までそんな事を見たこともないし、聞いたこともない。それを自分がやろうとしている。

 

やっちゃっていいのか、みたいな。

 

やっちゃっていいのか。

 

初めての事ってさ、怖いじゃん。

 

全然情報がないからね。

 

本当にできるのかなって。

 

何て言えばいいんだろうね。大人になると、初めての事ってどんどん減っていくよね。

 

なんかないかな。ちっちゃい時とかに。

 

初めて海外行った時とかそんな感じだったかな。

 

そうそうそう。そういう感じ。

 

自分のレベルが、一気に上がりそうな瞬間というか。

 

うんうん。

 

全然情報がない中で、体験してみないと自分がどうなっちゃうのかわからない、みたいな。

 

そういう感覚に近いのかな。

 

そうそう。

 

不安だよね。

 

もう必死でした。あれは何が大変かと言うと、準備が大変で。

 

ロールの紙を毎日のように持ち込んで、体力配分とか何も考えずにやってたから。1.5m幅の10m巻きを運ぶのって、すごく体力を使うし、重いよね。それをわっせわっせと運んで広げるじゃん。

 

広げたあとテープを何十メートルも使って、汗だくになりながら紙を貼り合わせる。その上さらに絵の具まみれになって踊りまくる。

 

もう身体持たないんですよ。

 

体力的な問題か。しかし、その大変さを乗り越えて、やり遂げた。感じていた恐怖はどうなりましたか?

 

恐怖なんてどこかへ行ってしまいましたよー。絵を描くっていう行為は、すごいんだなって。

 

ある人は、絵を描くことはセラピーだと言ってた。

絵を描くことはセラピー。

 

例えば、美術系の専門学校でいっぱい学んで、いっぱい絵を描いて、そのまま離れちゃう人っているらしいのね。そういう人はセラピーが終わったと。

 

なるほどー。おもしろいね。

 

でも離れずに、ずっと続けられる人っていうのは、完全にイッちゃってる人。って言うか、毒がまだ残っている。

 

その病が重いか、生まれつき本当に、その道に進むべき人か。才能ある人ってみんなちょっとおかしいから。笑

 

そうだね。

 

毒は一生抜けない気がする。

 

なるほどなー。俺、セラピー終わったかもしれない。

 

本当?

 

うん。25歳ぐらいの時に、ものすごく悶々としてて。

 

営業やってたんだけど、このままじゃマズイなって思った。それで、キューバに行ったんだけど。

 

キューバの人って自分たちでビジネスをして、自由にお金を稼ぐことができない。そういう人達って、何をモチベーションにして生きてるんだろうなーって。それで、確かめ行ったんだよね。現地に。

 

そこで、絵を描いたり、歌を歌ったりとか、自由に表現を楽しんでいる人たちをみて、これだぁと。自分もこれをやってみようと思って。

 

それで文学座に入って、俳優の活動をしてた。連続でやっていたのは、2年ぐらいだったかな。

 

そこでセラピー終わったわ。

 

終わったんだ。

 

うん。その2年間で、自分の悪いものが飛んで行っちゃったのかもね。今俳優をやりたいとかって、特に思わないですね。

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